このブログの人気コーナー「名盤レコードに素敵な邦題を」は、我らがブルース婦人部一同による叡智と人生経験の結晶ともいえる渾身の力作が並びます。
例えば…
Young
Hearts Run Free / Candi Staton 『張り裂けセンセーション』
Tonight
Is The Night / Betty Wright 『濡れてトゥナイト』
You
Don't Miss Your Water / William Bell 『涙の枯れ井戸』
Things
That I Used To Do / Guitar Slim 『スリムで行こう!』
などなど…。うーむ、何度見ても名作揃い。
オフィシャル作ではないだけに、歌とアーティストの“雰囲気”を必要以上に尊重した愛情満載の快作が仕上がっちゃってるわけです。
そう、邦題に必要なのは“愛”。
その昔、洋楽が普通にチャートに上ってた頃には、知識のある担当者が愛情いっぱいにつけたであろう邦題が満載でした。
ディスコものでも『荒野のならず者』(Three Degrees)、『宇宙のファンタジー』(Earth,Wind&Fire)、「おしゃれフリーク」(Chic)などなど。こっちで覚えてる人も多いはず。
ちなみに私が最初に買ったのは英国のポップ・バンド、Kaja GooGooの『君はトゥー・シャイ』。デビュー曲の甘酸っぱさがちゃんと表現されてます。
しかも、バンドの宣伝文句が『Kajaな気分は今GooGoo!』だったことが、私にとっての洋楽ハードルを一気に押し下げたわけです。
まぁ、なかには「付けなきゃ!」というような焦りと迷いが痛いほどに伝わるものも多いのも事実。
例えば、先のEarth , Wind & Fireの中でも際立って美しい、ブラジリアン・テイスト溢れる逸品『Feelin’ Blue』。
この邦題 ・・・ 「暗欝な時間」。
いやぁ、間違ってはいないですけどね。
でもね、世の中には、歪んだ愛情が前面に出過ぎて、他人にまで迷惑をかける場合もあります。
つい先日、スウィート・グループのThe Four Mintsの名作アルバム『Gently Down Your Stream』を、パソコンに入れた時のこと。
パソコンに表示された曲目を見て、愕然としました。
あえて、全曲表示いたしましょう。
1.
お前はたまらない。 [You’re My
Desire]
2.
漕ぐのをかわってくれないか? [Row
My Boat]
3.
俺が行こうか? [Why Did I
Go]
4.
多分、俺のことが好き。 [Do You
Really Love Me]
5.
遠いよ。 [Too Far Gone]
6.
どうせ帰ってくるよ。 [You’ll
Want To Come Back]
7.
君を好きであり続ける。 [Keep On
Loving You]
8.
鼠 [In A Rut]
9.
Can’t Get Strung Out
10. あいつらが悪い。 [They Were Wrong]
何故か9曲目だけ英語だったり、微妙に会話になってたり、そもそもネズミは"Rat"でしょーがっ!!
上記では分かりやすくするために、横に原題を入れたけど、実際には邦題の方しか表示されませんでした。もう散々です。(ちょっと出来がいいのもあって、悔しいんですけど)
たぶん、何処かの邦題マニア愉快犯の仕業ですね。
断じて許しません。
『漕ぐのをかわってくれないか?』
おいコラ!そこの愉快犯!次回の婦人部「素敵な邦題を」には正々堂々参加しやがれ!
挑戦、お待ちしております。
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